民間団体による被災地の所有者不明動物の保護ガイドライン
【重要】本ガイドラインは令和8年熊本地震への対応に伴い改訂作業を行っております。内容を順次更新しておりますので、最新版公開まで今しばらくお待ちください。なお、令和8年熊本地震においては、保護情報のデータベース登録とは別に、警察および管轄する動物愛護行政窓口への届出・連絡をお願いいたします。
はじめに
所有者不明の被災動物の保護に於いて、愛護団体が適切な手続きなく他県へ搬出する事により、迷子動物が飼い主のもとへ戻れなくなる状況が危惧されています。一方で、所有者不明の動物は、推奨される取り扱い方法が、地域、公的機関、担当者によって異なるなど保護活動に混乱が生じる事案も確認されています。
この課題に対処するため、私たちは民間団体における所有者不明動物の保護に関するガイドラインを策定し、保護された動物の情報を集約する検索可能なデータベースを開発しました。
今後、被災地などで活動する愛護団体は、このガイドラインに準拠した保護活動を行い、保護記録のデータベース登録を遵守することで、動物と飼い主との再会を促進し、トラブルを未然に防ぐ努力を行うものとします。
さらに、データベースに記録された情報は被災動物の管理状況の把握と追跡を容易にします。これらの取り組みは、被災動物保護活動の効率化及び標準化を図るだけでなく、被災地域の動物福祉向上及び被災地域住民の方々の不安解消に資するものであります。
尚、本データベースは民間保護活動の透明性と法令遵守を促進することを目的とし、所有権放棄された動物や一時預かり動物の情報も含め、災害地域に限らず全国での活用を目指すものとします。
賛同民間動物愛護団体一同
作成協力:
一般社団法人ネコリパブリック
特定非営利活動法人 日本レスキュー協会
ペットのおうち®︎
株式会社 Easy Communications
特定非営利活動法人日本動物保護取扱環境支援機構
行動規範
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マイクロチップが入っているか確認する
- 保護した動物については、動物病院、行政機関その他マイクロチップリーダーを備える施設において、可能な限り速やかにマイクロチップの有無を確認する。
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チラシ作成
- 保護現場および近隣の避難所に掲示。
- プリンターがない場合、A4サイズの紙に該当動物の特徴を記述したものを提示
- チェキやシール印刷などがあれば動物の写真を貼付する。
- 特徴の記載:
オス・メス、柄、体格、人馴れ度、首輪の有無(特徴含む)、しっぽの長さ、不妊手術の有無 - 連絡先の明記
- 保護場所の明記
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行政・民間によって周知されている迷子ペット情報との突合
- 熊本地震の場合の参照先:
- 熊本県 令和8年熊本地震に係るペット相談窓口
https://www.pref.kumamoto.jp/soshiki/30/274590.html - 熊本市動物愛護センター 迷子犬・迷子猫情報
https://www.city.kumamoto.jp/doubutuaigo/list03582.html - NPO SAP 迷子・目撃情報データベース
https://www.sap.or.jp/protection/stray/
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SNSにて拡散
- 各自のSNS等で共有し、飼い主の捜索に努める。
- 保護した動物は必ず被災地動物捜索データベースに登録を行う。
- 保護者変更・譲渡などの際動物の居場所情報は常に最新の状態に更新すること。
- 飼い主が判明した場合、該当動物にかかった医療費の請求は飼い主には基本的に行わない。
- 対象動物を管理している団体が窓口となり、迅速な返還を実施し、すみやかに所有権返還手続きを遂行する。
- 飼い主の確認は、身分証明書(運転免許証、保険証、罹災証明)、獣医療記録または、過去の写真、近所や親戚など第三者の証言などで飼い主確認を行う。
- 返還後はデータベースを更新する
- 所有権返還誓約書の作成、保管
- 医療処置などの詳細を記載し、動物カルテや証明書の原本を飼い主に提供(コピーは団体で保管)
- 自然災害という特殊な事情で保護した動物である旨を里親に説明し、万が一飼い主が現れる可能性があり返還請求が行われたら速やかに返還を行うことを了承してもらい譲渡を行う
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所有者不明動物譲渡誓約書にて譲渡を行う(譲渡契約書には、飼い主が現れる可能性や返還手続きに同意する内容を含む。)
譲渡手続き完了後に被災動物のデータベースを更新する。
- 譲渡後、遺失物の回復期限とされる遺失からの2年間において、対象動物の飼い主が現れ返還希望があった場合、譲渡を行った団体が窓口となり、飼い主と里親の間に入り連絡を行い、迅速な返還手続きを実施する。なお、遺失物の回復期限を超えた返還については、当事者同士による協議の上これを決定するものとする
- 里親と飼い主との間に入って保護動物所有権回復証明書を交わす。
- 手続き完了後にデータベースを更新する。
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法令では遺失物の返還にかかる費用について、保護者は遺失者に対し保護費用を含めて請求できるものとされているが、本ガイドラインでは被災者の救済を優先し、以下の条件を満たす場合、返還に係る費用負担については、返還請求が行われた時点で当該の動物をデータベース上に保護していると記録されている保護団体が負担するものとする。
- 県外移送や保護継承された時点で、飼い主が保健所や警察などへ遺失届け(あるいはそれに準じた届出)を提出済みあるいは、特定非営利活動法人日本動物保護取扱環境支援機構の迷子データベース登録済み(公開済みであること)の場合、または、これらの届出が困難なやむを得ない事情があったと判断できる場合
- 保護動物データベース登録から3ヶ月以内の返還依頼である場合
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前項に定められた要件に基づき、保護団体が返還に係る費用を負担する場合で以下の条件を満たす場合、特定非営利活動法人 日本動物保護取扱環境支援機構より実費を上限に最大5万円を保護団体に支援します。2024年6月末までの返還請求。上限予算300万円まで。
- 保護動物データベース登録から7日間以上の飼い主探し期間を経て保護継承がされている場合
- 保護動物データベースにて本ガイドラインに準拠して保護継承手続きが行われている場合
保護動物データベース
https://www.sap.or.jp/protection/
運営:特定非営利活動法人日本動物保護取扱環境支援機構
関連書式(推奨様式)
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所有権移転同意書
https://www.sap.or.jp/docs/waiver_o_o.pdf
所有権を放棄する飼い主から保護する場合に使用します
制作:一般社団法人ネコリパブリック -
保護動物所有権回復証明書
https://www.sap.or.jp/docs/restitution_o_a.pdf
飼い主が現れ、返還する場合に使用します -
所有者不明動物譲渡誓約書
https://www.sap.or.jp/docs/transfer_o_u.pdf
所有者不明動物を里親または他の保護者に譲渡・移管する場合に使用します
制作:特定非営利活動法人日本動物保護取扱環境支援機構 -
一時預かり専用誓約書
https://www.pet-home.jp/pdf/facility_agreement.pdf
動物の一時預かりを委託/受託する場合に使用します
制作:ペットのおうち
賛同団体一覧
附 則
- 2024年2月16日 制定
- 2024年2月28日 改訂 返還に係る費用負担に関する取り決めを追加
- 2024年5月27日 改訂 飼い主の捜索手順にマイクロチップ、迷子情報との突合を追加